おんな城主直虎 第33話のあらすじとネタバレ!「嫌われ政次の一生」

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近藤は面会を許可し、共に牢に向かった。

南渓「そなたが但馬を逃がしたそうではないか。どこへ逃がしたか教えてくれぬか」
直虎「知りませぬ」
南渓「但馬を引き渡せば、そなたは助かるのじゃぞ」
直虎「但馬はやっておりませぬ! 何もやっておらぬ者を、何故引き渡さねばならぬのですか!」

南渓は牢格子の間から手を差し入れると、ギュッと直虎の手を握った。
南渓「落ち着け。井伊のため何をなすべきか、落ち着いて考えよ」

直虎は素直に頷いた。
近藤「あまり長く考えられても困りますぞ」

南渓と近藤が立ち去るのを見届けると、直虎はそっと手を開いた。
南渓に握らされた紙片があった。

南渓が龍潭寺に戻ると、すでに直之が一同を連れて戻っていた。

龍雲丸「中野様から話は聞きましたでさ。近藤ってのはあんときのあれだろ。しつけぇやつだな」
力也「で、また穴を開けりゃいいのか」

さすが手練の男たちだ。話が早い。

龍雲丸「で、尼小僧様はどこに連れて逃げりゃいいんだ」
南渓「当面は気賀がよかろう。かたじけない、頭」
龍雲丸「いや、俺らも近藤を怒らしちまったしな。んじゃ、ちょっくら見に行ってきまさぁ」

うまくいってくれるとよいが──南渓は仏殿に入り、仏と対座した。
そこへ傑山が供え物を持ってきた。

傑山「私は、和尚様は但馬を突き出すお考えかと思うておりました」
南渓「…政次が死ねば、あれは死んでしまうからな。片翼では、鳥は飛べぬ」

そんな思いとは裏腹に、別のところで事態は動いていた。
 

頭を頼り、そなたを盗み出してもらう。但馬と2人、気賀に逃げよ

南渓に手渡された紙片には、そう書いてあった。

頭なら、きっとうまくやってくれる。
それに、政次と一緒なら、井伊を奪還する何かよい策が浮かぶに違いない。

すると、牢舎に入ってくる足音が聞こえた。
直虎は慌てて紙片を懐に隠した。
次の瞬間、直虎は大きく目を見開いた。

「政次!?」

縄に繋がれた政次が連行されてきたのだ。身体中に傷を負っている。

混乱している直虎に、見張りの者が牢を開けて言った。
「出られよ、次郎法師殿。この者はわが主人を襲うたのじゃ」

後ろから近藤が現れた。政次が近藤を襲ったのだという。
確かに、近藤の腕には斬られたような刀傷がある。

直虎「政次! なんとか申せ!」
政次「…もう少しだったのだがな。もう少しで首を取れたものを」
直虎「な、何を言うておる! 政次! 共に徳川と話をしたではないか! 共にしの殿を差し出し、共に…」
政次「信じておられたとはおめでたい」

身代わりになるために、わざと捕まったに違いない。

直虎「われは騙されぬぞ。われはもう…」
近藤「尼殿をお連れせよ!」

直虎は力ずくで引っ張り出された。連れていかれる直虎の背後で、牢の扉が閉まる音が聞こえた。

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