おんな城主直虎 第33話のあらすじとネタバレ!「嫌われ政次の一生」

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政次のために、今何をしたらいいのか──。
答えを探すように、直虎は井戸端で座禅を組んだ。
一晩中考えたが、答えは出なかった。
そこに、南渓がやって来た。

南渓「…次郎。今日、政次が磔にされるらしい」

直虎の方がビクッと震えた。

南渓「われらは引導を渡しにいくが…行くか?」

無言のまま、微動だにしない。

南渓「…ならば、せめてここで経でも読んでやってくれ」
そう言うと、南渓は去って行った。

「…あいつは怒っておろうな」
支度を終えて政次が座していると、牢の扉が開いた。

「出られよ」

おとわとの日々が脳裏を巡った。

死出の旅へ旅立つ道すがら、直虎と過ごした日々に心を遊ばせる。
今思えば、碁盤を挟んで共に策を練り、心の中を語り合った日々が、一番幸せだったのかもしれない。

もうじき、陽の光の下で打てるようになるの

そんな幸せな空想を終えると、政次はしっかりと目を見開いた。もう迷いも後悔もない。
 

直虎は井戸端で一心に経を唱えていた。
ふいに、ザッと強い風が吹いた。
橘の葉が揺れ、ぽつりと雨滴が落ちてきた瞬間、直虎の繰っていた数珠が切れた。

予感がした。
政次は、もう生きてはいないと。

 
[次回] 第34話のあらすじとネタバレ!「隠し港の龍雲丸」

 
大河ドラマのノベライズ版はこちら。

 

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