おんな城主直虎 第23話のあらすじとネタバレ!「盗賊は二度仏を盗む」

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直虎「…盗人にしか考えつかぬ話ですな」
南渓「これで、近藤もおとなしくしておるであろう」
直虎「しかし、もう井伊には戻ってはこぬでしょうね…」

そう言った直後、直虎は仰天することになる。
目の前に当の龍雲丸が現れたのだ。

南渓「頭。殿がの、お主らは井伊に戻ってくるのかと聞いておるのじゃが」
龍雲丸「でなきゃ、こんな七面倒くせえことしませんでしょう。戻らねば銭も受け取れませぬし」

直虎は嬉しくてにやけ顔がおさまらない。

龍雲丸「それに、俺らはやってないと言ってくれたそうじゃねえですか。じゃあ、やってないって見せつけてやんねぇと。尼小僧様が嘘ついたことになっちまいまさぁ」

直虎は思いもよらず涙がこぼれた。
龍雲丸「なにも、泣くほどのことじゃねえでしょうが」
直虎「…すまぬ。嬉しゅうての」

男たちは井伊の山に戻ってきた。
とはいえ、春になれば木の切り出しの仕事は終わる。
別の仕事はないものかと直虎は考えていた。
そこへ直之がやって来た。

直之「井伊であの者たちを召し抱えるというお話は」
直虎「そなた、あの者らに怒っておったではないか」
直之「付き合うてみれば気のよい輩ですし、腕も立てば技もある。それがしは、あの者たちを井伊を守る家来衆にいたしとうございまする!」
直虎「しかし、但馬はどう言うかの」

そこへ、六左衛門が口を挟んだ。
あの日、見知らぬ女が山の小屋を訪れ、追っ手が来ることを知らせてくれた、という話を聞いたのだという。

六左衛門「それがどうも、人相などを聞くと、なつ(山口紗弥加)なのではないかと…」

この話が本当だとしたら、裏でなつを動かし、龍雲丸を逃したのは政次に違いない。
直虎は急いで小野の屋敷に向かった。

直虎が問いただすと、政次はゆっくり語った。

政次「引き渡してしまえば、殿がまた大騒ぎされましょう。それが面倒であったまで」
直虎「では、あの者たちを召し抱えるのには反対か」
政次「すでに心は決まっておられましょう」
直虎「そんなことはない。こたびのことについては、政次の考えに従う。政次が誰よりも井伊のことを考えてくれておるのは明らかじゃ」
政次「…反対はいたしませぬ」

直虎は、心の中で喜び叫んでいた。
すぐに、男たちをまとめて家来にしたい旨を龍雲丸に申し出た。

直虎「よかったら考えてみてくれぬか。返事は銭を渡すときでよいゆえ」

しばらくして、龍雲丸が数人の男を引き連れてやってきた。
皆の晴れやかな顔を見て、受け入れてくれるのだと直虎は直感した。

直虎「当家への奉公の件じゃが。返事は?」
龍雲丸「…断りまさぁ」

井伊家の家臣たちはもちろん、龍雲丸の手下たちも驚きうろたえた。

手下「侍になるんじゃなかったんですかい!」
龍雲丸「てめえらがなる分には止めねえよ。ただ、俺は…やっぱり武家勤めはできねえわ」
直虎「な、何ゆえじゃ! 訳は!」

龍雲丸はのほほんと答えた。
「そりゃあ、空に雲があったからでさ」

直虎「なんじゃあ、それはぁっ!?」

その場にいた皆がぽかんと口を開けている。
ただ一人、政次だけは小さく噴き出した。
すぐに直之が顔を真っ赤にして怒鳴った。

直之「さようにふざけた言いぐさが通ると思うておるのか!」
龍雲丸「分かってもらわんでもええですんで」

六左衛門が直虎の心を代弁するように、ゆっくり語り出した。
「もう少し分かるように述べてくれぬか。われらはそなたが来るのを楽しみにしておったのじゃ。これではさすがに納得がゆかぬ」

龍雲丸「やはり柄じゃねぇと思うんでさぁ。んじゃ」
 

[次回] 第24話のあらすじとネタバレ!「さよならだけが人生か?」

 

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