おんな城主 直虎 第20話のあらすじとネタバレ!「第三の女」

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数日後、直親が預けられていた松岡家から南渓宛ての文が届いた。
ユキという女はたしかにいたのだという。
直親と親しげに2人でいるところを見かけた者もいた。
しかし、子をもうけたかどうかまでは分からないとのことだった。

直虎は、政次のもとを訪れた。

直虎「但馬。反間*にすることも考えたうえで、受け入れるということはありうるか?」
政次「そこまでする必要もないかと存じます。間者の疑いがある者を追い出したとて、格好はつきましょう」

*反間(はんかん)…敵から送り込まれた間者を、味方のために逆に利用すること。

直虎は、政次の本音が出た気がした。
高瀬がいたら、直親を思い出してしまう…そんな直虎の心の中を配慮してくれたのだろう。

そのとき、歌声が聞こえた。
おとわと鶴は顔を見合わせた。亀の歌声だ。
亀がいつも笛で吹いていた節だ。
直虎は勢い良く廊下に飛び出した。

高瀬「死んだおっかあが、よく口ずさんでおりやして」
その歌は?と問われた高瀬が答えた。

政次「歌など、なんの証しにもなりませぬ」
直虎「あれは、井伊のために直親がよこしてくれた忘れ形見じゃ」

直虎はにこりと笑ってそう言った。

その日の夜、直虎は龍潭寺の井戸に足を運んだ。
そこに、しのがひっそりとやってきた。

しの「お寂しかったのですよ。直虎様を忘れておられたわけではないと思いますよ。そうでなければ、お二人の絆に心を悩ませ続けた私も浮かばれませぬ」

しのは胸の内をさらけ出しながら、直虎を憎む気持ちは消えていなかった。
では、と言って踵を返すしのに向かって、直虎は声をかけた。

直虎「直親は戻ってきたときに、なんと言うたと思う」
しのの足が止まった。

直虎「這いつくばってでも、井伊に戻ろうと思った。追っ手に斬られそうになり、山中を彷徨ったときも、おとわの顔が浮かび、もう一度生きておとわに会うのだ、と。」

そんなことを思い出しながら話すうちに、徐々に怒りが湧いてきた。

直虎「まるで、日も夜も問わず、われのことを思うておったかのように…」
しの「どこぞのおなごと戯れ、子までなしながら」

直虎「しれだけではない。一緒にはなれぬと告げたら、『葬らねばならぬのは、俺の心だ』などと、歯の浮きそうな言葉まで吐きおったのじゃ。」

もう直虎の勢いは止まらない。

直虎「しかも、最後の最後など、何と言うたと思う。われが男であったら良かったと言ったならば、『それは困る。俺のたった一つの美しい思い出がなくなってしまう』
ようも言うたものじゃ!のうなったのは、われの美しい思い出じゃ!」

直虎に触発されて、しのも鼻息が荒くなった。

しの「この際言うてしまいますが、私がやきもちを焼いたときなど、なんと言うておられたと思いますか。『しのの怒る顔が見られてよかった。次郎様に会ったかいがあった』なんという二枚舌!」

直虎「二枚どころではない。きっと高瀬の母にも色よいことを言うておったに違いない!」
しの「三枚舌でございますか!?」
直虎「卑怯者めが、先に逝ってしまいおって。これでは、恨み言の一つも言えぬではないか!」
しの「そうです、だまし討ちではございませぬか!」

さんざん盛り上がってすっきりすると、不意に悲しみが襲ってきた。

直虎「仕方がないから育ててはやるわ。歯噛みをするほどよい女子に育ててやるから…」
しの「首を洗って待っておられませ!」

二人とも泣き出していた。
 
少しして、高瀬を井伊の姫として迎え入れるお披露目の席が設けられた。

直虎「直親の忘れ形見が井伊にやって来てくれた。改めて、高瀬という。皆にはもり立ててやってもらいたい」
 

その頃、甲斐の武田信玄は、幽閉していた嫡男・義信を廃嫡した。
そして世継ぎとしたのは四男の勝頼。
その勝頼と、織田信長の養女を結婚させ、両家の間に同盟が成立した。

[次回] 第21話のあらすじとネタバレ!「ぬしの名は」

 

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