【西郷どん】原作にみる西郷隆盛と家族の役柄は?幼少期のエピソードも

西郷どん キャスト&役柄

2018年の大河ドラマ「西郷せごどん」に登場するキャストがおおむね出揃いました。

そこで、まずはドラマの序盤で主人公西郷隆盛の薩摩での少年期・青年期に登場する人物を中心に、生家の家族として登場する出演者をご紹介していきます。

基本は林真理子原作の小説「西郷どん!」。薩摩の方言満載の会話も出てくるはずなので、こちらも注目ですね。

原作小説:西郷どん! (林真理子)

主人公と家族 キャスト&人物紹介

主人公・西郷吉之助(のちの隆盛):鈴木亮平

薩摩藩の下級武士西郷吉兵衛(風間杜夫)の家に長男として生まれた小吉(渡辺蒼)は、弟や妹の面倒を見ながら幼馴染の大久保正助(石川樹)らと町内の学識者から洋楽や蘭学を学びます(少年期・小吉の子役は渡辺蒼)。

そんな折、小吉たち下加治屋町の少年たちはこの時すでに名君の呼び声が高かった島津斉彬なりあきら(渡辺謙)に偶然にも遭遇することになったのです。

元気で殊勝な態度に少年たちに向けられた「頼もしく思うぞ」の斉彬さまのひと言で小吉は夢み心地になってしまうのでした。
 

やがて、小吉は吉之助と名乗るようになり、18才の時に郡方書役助こおりかたかきやくたすけという役人の代わりに農民の年貢を調整する職に就き、飢饉の年には農民の申し入れを役人に届け優しい対応をして人望がありました。

ちょうどその頃、薩摩では藩主・島津斉興なりおき(加賀丈史)の元で藩の財政再建のために琉球を介して中国との密貿易を指揮していた調所広郷ずしょひろさと(竜雷太)が幕府の尋問に江戸に呼ばれ客死する事件が起きます。

これが世に名高い薩摩の「お由羅騒動」の発端となったのです。この「お由羅騒動」こそが吉之助の生涯に関わる出来事になるのです。

祖父・西郷隆充たかみつ(龍右衛門):大村崑

天明3年(1783年)11月に太刀流剣術の門人だった西郷吉兵衛の次男として生まれ、7歳の時に村山藤七の養子になりますが、3年後に兄の覚左衛門が江戸で罪を犯し切腹したため西郷家に戻り家督を相続しています。

龍右衛門の隠居直前の役職は御台所御番です。

「西郷どん」の原作者・林真理子は小説の中で、

孫の小吉に「なあ、祖母さま、おいはいつか斉彬さまのお側にお仕え出来もんそか」と問われて、

「わしもおはんの父も藩の職にありながら、殿のお姿をついぞ拝見することはなかった。(中略)とにかくおはんが一生懸命剣を習い学問に励めば、きっとお側に行くこともできっじゃろ」

と描いています。

孫の心を傷つけないように答えている優しいお爺さんなのです。

祖母・西郷きみ:水野久美

西郷隆充の妻・きみは薩摩日置郷士の四本義照の姉。出世しなかった龍右衛門の給金では生活できず、実家の日置本家に出入りして生活物資を工面していたと伝えられています。

実子は西郷吉兵衛と大山綱昌、若くして亡くなった娘もいたようです。

原作小説には登場場面はほとんどないのですが、ドラマは名女優の起用で見せ場を作るものと思います。

父・西郷吉兵衛:風間杜夫

薩摩藩士で鹿児島城内に勤務し、勘定方小頭を務めていた役人。

吉兵衛はお由羅騒動で藩主から切腹を言い渡された赤山靭負あかやまゆきえの介錯をしたという説もあるが、実際は臨終を見届けて赤山靭負の一切の処置をとったとされています。

ただし、その様子を吉之助(長男・隆盛)に語ったことが隆盛の人生に影響を与えたようです。

西郷隆盛

母・西郷満佐子:松坂慶子

満佐子は、薩摩藩士・椎原国紀の娘で、4男3女を生んだ多産系の母。

武士の家の育ちらしく貧しい暮らしの中でも子供たちに対する躾けは厳しく、清貧を貴ぶ西郷隆盛の気質は母の教えと伝えられています。

当時の吉之助が最初の嫁・須賀をめとった婚礼の夜に満佐子は、須賀に向かって「おはんはこんうちのことを、一刻も早く覚えてくいやんせ。もう時間がなかかもしれんでな」と語る場面が原作小説にあります。

満佐子は言い残した通り、須佐にすべてを託してそれから短い間に亡くなってしまうのです。

弟(次男)・西郷吉次郎:渡辺豪太

少年期は新井雄斗。
薩摩藩の御勘定所書役を務めていましたが、兄の流刑によって失職します。

兄の隆盛が何度も島流しに合っていたので職を変えながらも家族の面倒をみていたのは次男の吉次郎だったようです。

戊辰戦争に出征し、越後の三条で戦死することになります。

弟(三男)・西郷従道じゅうどう:錦戸亮

幼名を竜介といった従道は、師匠について剣術や兵学を学び有村俊斎の推薦で島津斉彬に茶坊主として仕えます。

後に斉彬の崇拝する精忠組に加入して尊王攘夷運動に身を投じ、戊辰戦争では全国で勇名を馳せます。

維新後、内務大臣や海軍大臣を歴任する明治政府の中枢となる人物です。

弟(四男)・西郷小兵衛:未発表

西郷隆盛と一番性格が近いと言われる末弟で長兄から可愛がられていました。

長兄の隆盛とは19歳の年の開きがあり、養われていた家族です。

原作小説の薩摩青春篇では乳飲み子としてしか登場がありません。

妹(長女)・西郷琴:桜庭みなみ

少女期は栗本有規。
両親が他界した後、吉之助(隆盛)、吉次郎とともに弟妹の面倒をみていた優しいお姉さんです。

島津斉彬の側近だった市来正之丞に嫁ぎ市来琴になります。

5人の子供を産んでいることが伝えられています。
原作の中では、吉之助は弟・妹たちの面倒見の良い裁縫が得意な琴を愛しんで「今においが銭持ちになったら、おはんに綺麗なべべを買っくるっでな」と言っています。

妹(次女)・西郷鷹:未発表

少女期は原舞歌。
鷹については詳しい史実は残されていませんが、三原伝衛門に嫁いでいます。

伝衛門との間に1男1女を生んだという伝承はあるのですが定かではないのです。

原作小説にも存在だけは記されていますが吉之助との会話などはありません。

妹(三女)・西郷安:未発表

少女期は佐藤心美。
西郷安は末娘で1856年に大山成美と結婚します。大山成美の弟は明治政府の中枢となる大山巌です。

大山成美も坂本龍馬の寺田屋事件や伏見事件で活躍する維新の立役者です。明治政府でも京都府副知事や埼玉県副知事を歴任します。

原作小説の隆盛の青春篇では登場していません。

下男・永田熊吉:塚地武雅

西郷家に仕えていたのは父親の永田熊次郎。
原作小説では、先代の西郷吉兵衛の時代から熊吉が西郷家に仕えていたという人物に描かれています。

西郷隆盛が江戸詰めと成った時も同行し、日本橋の西郷邸に同居し隆盛の身の回りの世話から金銭管理まで任されていたと伝えられています。

西南の役で怪我をした隆盛と愛加那の長男菊次郎を背負って西郷従動に投降し、命を救ったことが記録に残っています。

林真理子の原作小説では、京都市長となった菊次郎が父・隆盛を回顧するところから物語は始まっています。

青春編キャストまとめ

原作小説は、青春篇、幕末編、維新編の3部構成となっていて、今回は青春篇に登場する西郷吉之助(のちの隆盛)の家族だけを紹介しました。

同じ下加治屋町で育った幼なじみの大久保正助(のちの利通)や、後に妻となる3人の嫁・須賀、愛加那、糸は別記事で紹介していきますのでお楽しみに。
 

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