おんな城主直虎 第33話のあらすじとネタバレ!「嫌われ政次の一生」

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政次は隠し里に落ち延びていた。
なつと亥之助、小野や関口の郎党たちも共に連れている。

政次は一人になると、これまでのことを考え込んでいた。
そこに、なつが食事を運んできた。

政次「休んでおれ。疲れたであろう」
なつ「義兄上こそ、お疲れにございましょう」

なつが、木の葉に包んだ握り飯を差し出した。横には栗が添えてある。
会話をしている政次の様子が、どこかいつもと違う。なつが不思議に思っていると、政次は握り飯を戻し、なつに膝枕した。

誰かに見られたら…なつが辺りを気にしていると、それに気付いた政次が身を起こそうとする。

なつ「あ! 大事ございませぬ!」
このままでいたくて、つい大きな声を出してしまった。

政次「ん?」
政次は頭の下に違和感を覚えて、挟まっていたなつの袖を手繰った。

なつ「あ、これは…」
動揺を隠して、なつは袖の中から碁石を取り出した。

なつ「義兄上の着物のお袖に入っておったのです」

碁石を手に取り、しみじみと見つめた。脳裏に浮かんでいるのは、間違いなく直虎だ。
なつは、石を隠すようにその手を自分の手で包み込んだ。

なつ「…今はなしです。今だけは…」

これが2人で過ごす最後の時間になるかもしれぬ。
政次はなつに優しく微笑んだ。
 

その頃、直之が龍潭寺に戻ってきていた。
政次を城を襲ったのは近藤の手の者だと分かったという。顔に見覚えがあった。

直之「捕らえて突き出そうかと思うたのですが、自害されてしまい…」

直之が床に置かれた矢を手に取った。
傑山が拾ってきたのだという。矢の先は丸まっていて、刺さらないようになっていた。どうりで、味方である近藤の配下の者たちにも射かけていたわけだ。

「ご丁寧なことで…」
直之が吐き捨てた。

直之「それで、殿は今?」
南渓「牢に入れられておる」

南渓が経緯を説明するが、直之の怒りは収まらない。
直之の怒りを抑えるように、南渓は言った。

南渓「之の字、ひとつ頼まれてほしいのじゃがの」
 

直之に頼み事をした後、南渓は井伊谷城に赴き、陣内にいる近藤と相対した。

南渓「次郎は今はただの出家にございます。御仏に仕える者を捕らえるとは、あまりにも情けなきご所業。何とぞ、身柄をお返し願いたく」
近藤「それがしもそう思うてはおるのですが、但馬を逃されたのは尼殿で。徳川様を襲ったにもかかわらず、何もせず捨て置くわけにはいきませんでな」
南渓「では、どうすればお返し願えますかな」
近藤「まことの城主は小野但馬。但馬と引き換えならば、すぐにでもお返し申し上げます」
南渓「次郎めにはよく言うて聞かせますゆえ、まずは会わせていただけますかな」

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