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おんな城主直虎 第26話のあらすじとネタバレ!「誰がために城はある」

7月2日放送の大河ドラマ おんな城主 直虎
第26話「誰がために城はある」の詳細なあらすじです。

前回(第25話)はこちら。
おんな城主 直虎 第25話のあらすじ「材木を抱いて飛べ」

ネタバレ注意!

おんな城主 直虎 第26話「誰がために城はある」あらすじ

駿府に出向いた直虎
その迫力と決断を、今川は認めた。

関口「材木は、そのまま駿府に留め置くがよいとの仰せだ」
直虎「あの、では、申し開きは…」
関口「お聞き届けくださったということになろう」
直虎「ありがたき幸せに存じまする!」

今川の居館前に材木が積み上げられ、六左衛門(田中美央)方久(ムロツヨシ)が近くで待っていた。

六左衛門「直虎様、ご無事でしたか! ご首尾は?」
直虎「おとがめはなしということじゃ」

「ご無事でようございましたな」
背後から聞こえた。
直虎が振り返ると、材木を運んでいる龍雲丸(柳楽優弥)の姿があった。
その瞬間、直虎の胸が高鳴る。
高揚する気持ちを抑えながら、笑顔で答えた。

直虎「おかげで助かった。礼を言うぞ、頭」

しかし、その数日後、また事件が巻き起こった。

龍雲丸「とっとと、あの尼小僧出しやがれ!」

龍雲丸が怒鳴り込んできたのだ。
直虎は急いで部屋を出た。

直虎「何用じゃ、頭。 さようにいきり立ち、何が…」
龍雲丸「これが井伊のやり方か!? 恩を仇で返すのが井伊のやり方かっつってんだよ! 井伊の材木で、気賀に城を造るって話じゃねえか!」
直虎「…さような話があるのか?」
龍雲丸「しらばっくれんじゃねえ!」

政次(高橋一生)が冷静に答える。
「その件、まこと井伊はあずかり知らぬことだ」


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駿府では少し前から築城の話が進んでいて、そのタイミングで偶然、井伊の材木が転がり込んだのだと説明した。
そんな説明では龍雲丸の怒りは収まらなかった。

龍雲丸「じゃあ、さっさと材木を買い戻せ! あの木、切ってやったのは誰だ。三河から取り戻してやったのは誰だよ!」
直虎「そのたびに銭なら払っておるはずだ」

龍雲丸は鋭い目を直虎にも向けた。

龍雲丸「てめえも同じ考えか」

直虎「…今川のすることに、異を立てる力など井伊にはない」
龍雲丸「なんだよ、そりゃあ。…何が世を変えるだ。てめえら己を守ることばっかじゃねえか!」

激しい足音を立てて龍雲丸は去っていった。

直虎「城ができれば、どこかの国衆が入るのか」
政次「同じ浜名の湖畔を治める大沢殿あたりが入ることになろうとの話でした」
 

大沢基胤(おおさわ もとたね)。
浜名湖の東にある堀江城を拠点にしている、有力な今川配下の国衆だ。
直虎は、龍雲丸たちのことが気がかりだった。

直虎「気賀が大沢殿の支配となれば、港を使うのも面倒なことになろうし、龍雲党にはすねに傷持つ者もあろう。住めぬようになる者も」
政次「あの者たちの因果にございましょう」
直虎「しかしこれでは、せっかく出来た仲間を失うことにも…」
政次「召し抱えるというのを拒んだ者たちです」
直虎「しかし、何か力になってやることは…」
政次「お前は一体どこの当主なのだ!」

たまりかねた政次が声を荒げた。

政次「最後にあの者たちが助けてくれたのは確かかもしれぬ。しかしそれは、奥山も中野も方久も皆駆けずり回ったうえのこと。その首は、そうやってやっと繋がっておるのだ!」

数日後、大沢の使者が井伊谷を訪れた。
築城用の材木が不審火で焼かれてしまい、さらに必要になったのだという。
使者「城の普請に不服な者がおるようでしてな」

龍雲党のしわざだろうと、直虎は直感した。

使者「あまり手荒なことはしたくなかったのですが、もはや槍や刀に訴えるまでにございます」

使者が帰ると、直虎はすぐに気賀に向かった。

気賀に到着した直虎は、町のようすを見て驚愕した。
町人同士が喧嘩し、石を投げ合っているのだ。
すぐに中村屋(本田博太郎)に向かった。

中村屋「頭たちが普請の邪魔だてを始めたところ、それに加勢する者たちが相次いだのでございます」

気賀の住民の中には、龍雲党とは相反する者も出てきた。
これは稼げると、大沢に媚びを売る者たちが龍雲党たちと対立し、町の住民同士で仲違いが始まっていた。

直虎「町衆たちは、どう考えておるのじゃ」
中村屋「初めは皆、城なぞ築かせぬという勢いであったのですが、大沢様の御用を務める者が出始め、こちらも二つに割れてしまいました」

直虎は大沢派と反対派、それぞれを代表する商人に同じ内容の文を届けさせた。相手の出方しだいで材木を都合するかどうか決めようと考えた。
そんな直虎の目論見どおり、4人の商人と龍雲丸が中村屋に姿を見せた。


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商人「井伊様が材木を都合されるかどうか決めかねておられるというお話でしたが」
直虎「だまして悪いが、さような話ではない」

大沢側が武力で騒ぎを鎮めようとしていることを明かした。

直虎「さすれば、刃向かう者たちの処罰や追放も行われよう。そろそろ矛を収めることを考えたほうが得策だと、われは思うが」

大沢派と反対派が喧嘩を始めたが、直虎はそれが収まるまで待つと、反対派の1人に問いかけた。

直虎「武家が入ることの何がさように嫌なのじゃ?」
商人「そもそもわれらは銭を納め、町の仕切りを買い取っておった。これではなんのために銭を納めてきたのか分からぬ!」
商人「お代官が入れば、船荷や人も厳しくあらためられましょう。商いがやりにくうて仕方がございませぬ」
直虎「ほぉ。では、城を築くことだけはのんでもよいのではないか?」

武家の目が入り、商いが不自由になることに抵抗があるのだろう。築城と引き換えに、商いには口出ししないよう大沢に願い出ればうまくいくのではないか。直虎はそう考えた。

直虎「大沢殿も、気賀が儲からぬようになるのはありがたいことではなかろう。話し合う余地は多分にあると思うぞ」

双方とも納得した表情になった。

中村屋「では、城は築くことにし、あとは談判ということでよいかの」
龍雲丸「よくねえでしょう。城なんかまっぴら御免だ」

突然、龍雲丸が切り出した。

龍雲丸「そっちがそういう了見なら、暴れやしませんよ。こんなとこ出ていくだけでさぁ」

そう言い残して出て行く龍雲丸の後を直虎は追いかけた。

直虎「待て、頭。もう少し話をせぬか。そなたは出て行きたくはないはずじゃ!」
龍雲丸「んなこたねぇですよ」
直虎「では何ゆえ井伊までどなり込んできた。危ない目を承知で火付けまでした」

龍雲丸は黙り込んだ。
直虎は説得しようとさまざまな言葉をかけた。

龍雲丸「俺の親は、城を守るって死んだんでさぁ。もう負けは見えてんのに…」

龍雲丸は自身の過去を初めて口にした。

龍雲丸「城ってなぁ、人を守るためにあるもんじゃねえですか。それを守るために死ぬなんて、どう考えたっておかしい。そんなもんは要らねえんだ」
直虎「田畑や野で狩られる者もおる。城に逃げ込み命拾いした者もあろう。城さえなければ助かるという話ではあるまい」

言い返せない龍雲丸に、直虎は続けた。
直虎「城を的に敵が攻めてくるか否かも、不幸にも的となったとき、城を守りきれるか否かも、城主の采配しだい。城があるのが悪いとは言い切れまい」
龍雲丸「じゃあ、あんたがここの城主をやんのか?やったところで、能書きのとおりできるのか?」
直虎「それは…」
龍雲丸「できもしねえこと、言ってんじゃねえわ」

そう言うと、龍雲丸は去っていった。

居館に戻った直虎は、龍雲丸とのやりとりを六左衛門に聞かせた。

六左衛門「では龍雲党は、気賀からいなくなるのでございますか?うまくやっておるようでしたのに」
直虎「これ以上、関わりようもないわ」
方久「もっと関わるという手はございませぬかね」

方久が割って入り、それを聞いた直虎は困惑している。
方久「このもめごとに関わることで、例えば、気賀に大沢様の代わりに井伊が入るというように持っていくことはできませぬかね」

この男は一体何を考えているのだ…

方久「井伊にとっても、材木や綿、米の商いもやりやすうなりますし、港を押さえられれば新たな儲けも望めましょうし」
直虎「気賀が望んだところで、駿府がさようなことを認めるはずがあるまい」
方久「もし、駿府が認めるのならば、殿は気賀の城主をお受けになりますか?」

方久は真顔で訴えていた。
直虎は言葉を失ったまま、方久の顔を見つめていた。

 
[次回] 第27話のあらすじとネタバレ!「気賀を我が手に」

 

大河ドラマのノベライズ版はこちら。

 

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