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おんな城主直虎 第25話のあらすじとネタバレ!「材木を抱いて飛べ」

6月25日放送の大河ドラマ おんな城主 直虎
第25話「材木を抱いて飛べ」の詳細なあらすじです。

前回(第24話)はこちら。
おんな城主 直虎 第24話のあらすじ「さよならだけが人生か?」

ネタバレ注意!

おんな城主 直虎 第25話「材木を抱いて飛べ」あらすじ

方久(ムロツヨシ)が井伊谷に来てから着手していた綿布の商いは好調だ。井伊家の借金も一部は返済することができている。
一方で、井伊の山から切り出した材木の買い手を、方久が見つけてきた。

方久「近頃、気賀に移ってきた成川屋と申しまして。なんでも寺の普請用に集めていた木材を火事で失うてしまい、その代わりが欲しいとのことです」
直虎「急ぎ話をまとめてくれ。できるだけ高く売ってくるのじゃぞ、銭の犬の名にかけてな!」

領民の子どもたちを駆り出して、伐採した材木に「井」の焼印を押す作業をやらせている。
その材木は、直虎(柴咲コウ)と方久が同行して、気賀の中村屋まで運ばれた。

その中村屋で、直虎は意外なことを耳にした。
龍雲丸(柳楽優弥)たちが「龍雲党」という名乗り旗を掲げ、よろず請負をやっているというのだ。

龍雲丸が雇っているのは元罪人や荷担ぎ、船乗り、牢人や坊主崩れといった流れ者だ。龍雲党はそんな男たちを取りまとめ、寝床と食い扶持を与え、それぞれに適した仕事を与えているのだという。
中村屋「今や、気賀の裏のまとめ役にございますよ。うちもちょくちょく人手を頼んだりしております」

直虎たちが居館に戻ると、政次(高橋一生)が待っていた。

政次「今川が気賀に城を築くという話が出ています」
直虎「気賀に城? 何ゆえじゃ」
政次「塩止めをきっかけに駿府から気賀に商人が流れまして、それを取り締まるためのようです」
直虎「しかし、気賀は商人みずからが町を取り仕切るために、今川に銭を納めておるわけであろう。さような道理の通らぬ話、町衆は認めはしまい」
政次「認めぬと言うたところで、今川に力に訴えられれば受け入れるしかありますまい」

その直後、政次は駿府を訪れ、数日後に帰館した。
駿府から戻った政次は、今川家重臣の関口を引き連れて、思わぬことを言い出した。

政次「太守様からのお下知を伝えに参った」
関口から書状を受け取ると、政次が読み上げる。

政次「井伊に、三河と内通したる謀反の疑い、これあり。ついては、駿府に申し開きに参るように」


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心当たりのない直虎は、問いかけた。
直虎「あの、一体なんのおとがめにございましょうか」

関口が目配せをし、それに気付いた政次が口を開いた。
政次「三河に流す材木を都合した、という疑いがかかっております」

政次が続けた。
政次「成川屋という者、怪しげな動きをしておったので塩止めに反しておるのではないかと調べあげたところ、あろうことか、三河に通じており…。井伊の材木は三河に流れておったということにございます」

関口「そもそも、かような大きな商いをするというなら、主家に伺いの一つでも立てるが筋。忠義が足らぬゆえ、かようなことになるのじゃ。明日には戻るゆえ、出立の支度をしておくよう」

関口は政次を連れて退室した。

直之(矢本悠馬)は怒り心頭だ。
直之「なんという無理難題を! われらに商人の売り先まで責めを負えというのか!」
直虎「それは恐らく、どうでもよいのじゃろう」

直虎には今川の思惑が透けて見えていた。
井伊をそろそろ政次に任せたい。武田と徳川に挟まれている遠江の国衆を忠実な者で固めたいのだ。そんな折に申し開きをしたところで無益だろう。
直虎は、そう考えていた。

直虎「忠義が足らぬというなら、あふれ返るほどの忠義を見せつけてやればよいのじゃ」
 

直虎は策を練った。
成川屋へ行って、材木を買い戻す。
できない場合は、材木を買い集め、「井」の焼き印を押す。
それが駄目でも、次の策を考えていた。

この策を六左衛門(田中美央)と方久に伝え、すぐに二人を成川屋へ向かわせた。
直虎自身は別の策を考え、駿府に旅立った。

六左衛門たちが成川屋に顔を出すと、すでに運搬船が出たあとだった。
また、買い集められる材木の量も限られていた。
考えていた最終手段を早速使うハメになった。

中村屋から場所を聞き出して、龍雲党の拠点に向かった。
じっくり話を聞いている龍雲丸とは対照的に、手下たちはあきれた顔をしている。

龍雲丸「わしらに、その三河へ向かっておる材木を取り戻してこいという話ですかい」
「材木を載せた船は、今どのあたりか分かんねぇ」
「しかも明日には取り戻さねば間に合わねぇ」
「できるわけねえだろうが!」


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方久と六左衛門が矢継ぎ早になだめる。
「そこをなんとか!」
「このままでは直虎様の首がすげ替えられてしまいます。首が飛んでしまうかもしれませぬ!」[pc]

駿府に向かっていた直虎は、宿として利用した寺で、考えていた策を実行した。
毒薬を自ら飲み、わざと高熱を出したのである。捨て身の策だった。
訪れた政次に、直虎は打ち明けた。

直虎「これで二日三日は稼げるであろう」
政次「なんという無茶を…」
直虎「もし、うまくいかなかったときは…そのときは井伊を頼む…」

政次は驚いた。
しばらくして小さく頷いた。
直虎が目を閉じると、すぐに額に手を置かれるのを感じた。

政次「俺の手は冷たかろう」
直虎「…うむ。血も涙もない鬼目付じゃからの。政次は、昔から誰よりも冷たい…」

三日経って、直虎の熱は下がった。
直虎は直之を引き連れて今川の居館に向かった。

平伏している直虎に、関口が「面を上げよ」と声をかけた。
そこには氏真(尾上松也)がいた。

氏真「二十年ぶちかの。会うたのは」
直虎「はい、さようで。お久しゅうございます」
氏真「今日は鞠では落着せぬぞ」

龍王丸と呼ばれていた頃の幼い氏真の面影がふっとよぎった。

直虎「成川屋が三河と通じておりました件は、当家も、仲立ちをした中村屋も、あずかり知らぬことでございました。何とぞ、太守様のご容赦を頂ければと存じます」

氏真は上座から見下すように視線を送っている。直虎は続けた。

直虎「せんだっては、新野の娘と庵原様とのありがたきご縁談も頂き、ともにますます太守様のために励もうと誓いましたばかり。さような井伊が何ゆえ、今さら謀反などを企みましょうや」
氏真「信じてやりたいところじゃが、遠江で最も早く三河に通じようとしておった井伊であるからのぅ」

偽者とは知らずに松平元康(徳川家康)との密談に出向いた直親(三浦春馬)のことだった。

直虎「悔しゅうございます」

直虎は怒りを押し殺しながら言った。

直虎「井伊と今川に遺恨がないといえば偽りになりましょう。なれど私は、家督をお認めいただいてからは、心を入れ替え、尽くそうとしてまいりました。弓を引こうと考えたことなど一度もございませぬ」

止まらなくなった直虎は、なおも続けた。

直虎「間者と知らず乗せられたは私のうかつにございましょう。なれど、かようなやり方は、今川は真に忠義なる者を失うこととはお考えにはなりますまいか!」

直虎に凝視され、氏真はひるんでいる。
そこへ、今川の家人が駆け込んできた。

「おびただしい材木が、こちらへ向かっております。すべて『井』の印がついておるそうにございます!」

六左衛門から龍雲丸に託していた策が間に合ったのだ!
直虎は全身の力が抜ける思いだったが、息を整えると、こう切り出した。

直虎「井伊の心をお示ししたく、三河より一本残らず取り戻すよう、わが家臣に命じましてございます。これが井伊の忠義にてございます!」
 

[次回] 第26話のあらすじとネタバレ!「誰がために城はある」

 

大河ドラマの小説版はこちら。

 

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