おんな城主直虎 第24話のあらすじとネタバレ!「さよならだけが人生か?」

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すぐに馬を駆り、直虎はたけ(梅沢昌代)の後を追った。
すぐに、背中を丸めて歩く老女を見つけた。

たけ「姫様…!」
直虎「許さぬぞ、たけ! われのもとを去るなど!」
たけ「なれど、もうお役に立てませぬし」
直虎「役になど立てずともよい。井伊の館でよぼよぼになり死ねばよい。たけはわれが看取ると決めておったのじゃ!」

たけ「姫様じゃ。怒りっぽうて泣き虫で、たけの言うことなど一つも聞いてくださらぬ猪で。なれど、それはそれは情の深い…私のとわ姫様…」

たけは涙を浮かべながら、直虎の手を取った。
直虎も込み上げるものを堪えている。

たけ「なれどもう、姫様は姫様ではございますまい。井伊の殿として、ご決心をされねば。乳母一人とはいえ、きちんと役に立つ者をお召し抱えになるべきかと」
直虎「さようなこと、指図されるいわれはない!」
たけ「最後に一つくらい、私の言うことを聞いてくださいませよ、姫様…」

たけの決意は堅い。涙を拭いながらも笑顔を絶やしていない。

直虎「…たけ、馬に乗れ。里まで送る!」
たけ「そんな、めっそうもない…」
直虎「これ以上、言うことは聞いてやらぬ。乗れ!」

たけを馬の背に乗せると、直虎は馬を引いてゆっくり歩き始めた。
小さい頃からたけを困らせていた場面が、直虎の脳裏を駆け巡った。この時間を惜しむように、直虎はゆっくりを歩を進めていった。

ある夜、直虎は政次を呼び寄せた。

直虎「桔梗殿の縁談も取り持ってはくれぬか」
政次「お相手は今川の家臣にございますか?」
直虎「北条じゃ。北条ならば、今川の唯一の味方。今川に怪しまれることもなかろうし、動きを知りたいところでもある」

政次は一瞬、驚いたような顔を見せたが、すぐにいつもの無表情に戻った。
政次「なかなか、よろしきお考えかと」

突然、弥吉(蔵本康文)がドタバタと駆けてきた。
弥吉「一大事にございます! たけの幽霊が出たかもしれませぬ!」

廊下に出ると、祐椿尼とたけが一緒に歩いてくる。
近付いてきて直虎と目が合った瞬間、たけがバッと平伏した。

直虎「母上、この者は…?」
祐椿尼「たけの姪で梅というそうです」
梅「梅と申します。以後、よろしゅうお願い申し上げまする、殿」

たけと同じ顔をした頼もしそうな娘だ。
直虎「よろしゅう頼むぞ、梅!」

しばらくして、桜は駿府の庵原家へ嫁いでいった。
同じ頃、松平改め徳川家の嫡男・竹千代のもとに、織田信長(市川海老蔵)の養女・徳姫が輿入れした。

秋になって、北条家の家臣と桔梗との縁談がまとまった。
北条氏照の家臣・狩野一庵の子息だという。

ある日、方久(ムロツヨシ)が居館へ駆け込んできた。

直虎「どうした?」
方久「材木の売り先が見つかったと、中村屋より知らせがございました!」
直虎「でかしたぞ! 方久」

これが井伊にとって大きな収穫になることを、直虎はまだ知る由もない。

西では、美濃を平定した織田信長が「天下布武」を掲げて、天下取りに乗り出した。
まもなく、日の本全体が大きく動き出すことになる。
 

[次回] 第25話のあらすじとネタバレ!「材木を抱いて飛べ」

 

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