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おんな城主 直虎 第17話のあらすじとネタバレ!「消された種子島」

4月30日放送の大河ドラマ おんな城主 直虎
第17話「消された種子島」の詳細なあらすじです。

ネタバレ注意!

おんな城主 直虎 第17話「消された種子島」あらすじ

ある日、方久(ムロツヨシ)と中野直之(矢本悠馬)が直虎(柴咲コウ)の屋敷を訪れた。
大きな木箱を携えて、ぜひ直虎に見てもらいたいものがあるのだという。

直之は箱のふたを開けた。
直之「種子島にございます」

直虎「種子島?何をするものなのじゃ?」
直之「使うところをご覧いただいたほうが早うございますな」
直之が龍潭寺がよかろうと言うと、直虎たちは寺に向かった。

龍潭寺では、新しい武家の子弟たちを迎え入れているところだった。
なつ(山口紗弥加)の息子である亥之助、直之の弟である直久、そして直親(三浦春馬)の息子である虎松(寺田心)の姿もあった。

虎松は人見知りのようだ。
物腰柔らかい昊天(小松和重)はまだいいが、いかつい傑山(市原隼人)が笑いかけると、逃げるように桔梗の背後に隠れてしまう。

南渓「ありゃ、人見知りかの?」
南渓(小林薫)がおどけて桔梗の後ろを覗き込んだ。

昊天「虎松様、怖くはござりませぬ。皆、虎松様のお味方にございますよ」
まだ不安そうな顔をしている虎松に、亥之助たちも声を掛けた。

寺の裏手で、種子島の使い方の説明が始まった。
直之が引き金を引くと、爆発音が鳴り響いた。
直虎は仰天して耳を塞いだが、煙で何も見えない。
煙が消えると、遠くにある的が撃ち抜かれていることに気付いた。

直之「敵に近付くことなく、敵を仕留めることができる。これが種子島にございます」
あっけにとられる直虎に、直之は続けて訴えた。

直之「井伊には戦の采配を任せられる者がほとんどおりません。武術の心得のある者も少のうございます。なれど、これならば百姓でもわけなく使うことでできます。井伊にはうってつけの戦道具ではございませんでしょうか!」

たしかに直之の言うとおりだ。
ところが、種子島の詳しい話を聞いた直虎は、一気に青ざめた。
鉄砲一丁で十貫もするというのだ。


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直之「しかし、今のままでは、いざ戦となれば、あっという間にやられてしまいますぞ。それこそ、虎松様のお命も取られてしまうかもしれませぬ」

考え込む直虎を横目に、方久が言った。

方久「もちろんご入り用とあらば、こちらで銭は用立ていたしますが、実際に使うとなれば火薬も必要となりますし、これがまた高うございます。ちと、井伊には分不相応かと」
直之「戦備えは大事な武家の役目じゃ!銭の話ばかりするな!」
方久「何事も先立つものは銭にございますよ」

そのとき、直虎がぽつりと漏らした。
直虎「これを、井平で作ることはできぬのか?」

井平とは、井伊家の刀を作っている鍛冶の村だ。
直虎「もし作ることができれば、買うよりも安く上がろうし、よそに売って稼ぐこともできるのではないのか!」

これには直之も前のめりだ。
一方、立場逆転で慌てたのは方久である。
綿とは違って技術が必要で、手間も掛かると言って止めさせようとする。

直虎「やってみねば分からぬではないか!」

その頃、小野政次(高橋一生)は駿府にいた。
今川氏真(尾上松也)と関口に報告をするためだ。
その席で、政次は寿桂尼(浅丘ルリ子)のことを切り出した。

政次「ご快癒なさることを願っておりますが、わが主の後見をお認めになったのは大方様にございますゆえ、そのあたり気になりまして」
氏真「そちのことは忘れておらぬ。あれは、ばば様が勝手にやったことじゃしの」
氏真の面倒くさそうな表情に、政次は気付かぬふりをして礼の言葉を述べた。
 
 
数日後、直虎と直之、方久は井平を訪れた。
直虎はここには初めて来た。
何件かある鍛冶屋から聞こえる槌を打つ音に興味津々の様子だ。

刀鍛冶の五平という男の鍛冶場を訪れると、種子島を差し出した。
直虎「これと同じものは作れないかの」
方久「かようなもの、そうたやすくはできまいな」

五平は種子島を隅々まで見回しながら、あれこれと検討し始めた。
五平「材は胡桃か樫を用いれば。鉄は手に入るもので十分でございましょう。筒の部分は薄く延ばしたものを巻いて張り合わせれば」

思わぬ言葉に、直之が勢いづいた。
ここから先の細かな部分が肝要だと、五平は慎重に言葉を選んだ。
種子島の試作を五平に任せて、直虎たちは井平を後にした。

龍潭寺では、子どもたちの手習いが始まっていた。
直虎は、虎松を甘やかしたり、ちやほやしないよう、教育係に厳命した。

ところが、手加減されなくなったことで、虎松は五目並べで負け続けるようになってしまった。
鍛錬でも転ばされ、鬼ごっこでは捕まってばかり。
挫折が続いたことで、虎松は寺に来なくなってしまったのだ。

直虎は、しの(貫地谷しほり)と虎松が暮らす屋敷を訪れた。
虎松はすぐに見つかったが、逃げ回って話を聞こうとしない。

直虎「そなたは井伊の跡継ぎ、皆を守っていかねばならぬ立場じゃ。かような体たらくでなんとする!」
きつく叱ると、虎松は泣き出してしまった。

しの「ならば、跡継ぎにしていただかずとも結構にございます!」
しのは虎松の手を引いて部屋に籠もってしまった。

直虎が考え事をしながら龍潭寺を歩いていると、以前に水浴びをしていた旅の者(柳楽優弥)に出会った。
直虎が虎松の件を話すと、男は簡単に答えを出した。
龍雲丸「とにかく一度、何かで勝たせてやりゃよいのではないですかね。そうすりゃ勝つことの楽しさも覚えるでしょうし」


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直虎は再度虎松のもとを訪れた。
自身の幼なじみで虎松の父・直親の話を切り出した。

直虎「そなたの父上は幼い頃、亀という名のとおり、おっとりした男子であった。優しいが、少し頼りなく、体も弱くてな」
虎松はじっと聞き入っている。

直虎「なれど、弓もうまく、知恵もある肝の据わった頼もしい男になった。なぜじゃと思う?」
虎松「…悔しかったから」

直虎は黙ってうなずく。
虎松は涙を浮かべながら言った。
虎松「本当は、誰より強くないといけないのに。できないといけないのに…」
直虎「勝とう、虎松。…われもともに戦うゆえ、何か一つでいい。皆の鼻を明かしてやろうぞ」

後ろで襖が開いた。しのが立っている。
泣いている虎松を見ると、鬼の形相で入ってきた。

「母上!」

虎松は続けた。
「虎松は勝ちたいです!勝って、父上のようになりたいです!」

この言葉で、しのの動きが止まった。

その後、直虎自身が五目並べの特訓をすることにした。
ある日、腕試しとして亥之助との対局が設けられた。

対局の前日、伯父である政次が亥之助に秘策を授けた。
五目並べは先手が圧倒的に有利だというものだ。

対局が始まると、亥之助はすぐに碁石を手に取り、先手を打ってしまった。
その結果、虎松は負けた。

虎松「もう一回、もう一回じゃあ!」

今までの虎松では考えられない意欲を見せた。
直虎は嬉しかった。
対局の前に、諦めないかぎり負けにはならないのだ、と教えていたからだ。

そんな虎松の様子を見たしのが、昊天に言った。
しの「虎松が立派に直親殿の跡を継げるよう、鍛えてやってくださいませ」

直虎は安堵した。
虎松が一人前の男となるまで、父親役を務め上げねばならないと誓いを新たにした。

ある日、鍛冶職人の五平が居館にやってきた。
あろうことか、種子島が盗まれたというのだ。
五平「見本も、作っておりました物も、今朝になって忽然となくなっておりまして」

すぐに向かおうとしているところに、冷静な声が聞こえてきた。
「お探しの物はこちらにございますか」

政次だった。
従えている家人が木箱を抱えている。
中には種子島と、作りかけの複製が入っていた。

直虎「何ゆえ、そなたのもとにある。盗んだのかと聞いておる!」
政次「かようなものを作らせておるなど、目付として黙って見過ごすわけにはいきませぬからな」

政次は冷静に続けた。
政次「また謀反をたくらんでおったのではございませぬか?」

直虎は絶句した。
後ろから直之が声を張った。
直之「われらは謀反などたくらんではおらぬ!もし戦となれば、これを持って今川の兵として戦うつもりじゃ!」
政次「果たして信じていただけるかどうか。謀反をたくらんだ者は、皆そう申しますからな」

直之は刀に手をかける。
「抜くな!」と直虎が言った。

政次「助けてほしければ、みずから後見を降りられよ」
政次は冷笑を浮かべている。

直虎「汚いぞ、政次」
政次「かように脇の甘いそなたに、井伊が守りきれるとは到底思えぬ。おとなしく後見を降りられよ。それが井伊のため、御身のためだ」
 
 
[次回] 第18話のあらすじとネタバレ!「あるいは裏切りという名の鶴」

 
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