真田丸 信繁と2人のヒロインとの関係は？設定に潜む暗喩を解説！

三谷幸喜さんの脚本で大人気の大河ドラマ『真田丸』。
舞台は戦国時代なので大名や武将たちによる争いがメインストーリーですが、真田丸では周辺の人物の間で巻き起こる人間関係をサイドストーリーとして綿密に描いています。

その中でも主人公・真田信繁の恋敵としてヒロインの立ち位置で登場する2人の女性に注目してみましょう！

信繁の初恋の相手 梅（黒木 華）

地侍である堀田作兵衛の妹。作兵衛は地元の農民をまとめるリーダー的存在で、古くから真田家に仕える武将です。信繁はひんぱんに作兵衛の家を訪れており、公私ともに密接な関係を築いている間柄として描かれています。

そんな兄と同様に、梅も信繁と親密な会話を交わしたり、重めの相談に乗るなど、身分を越えて良好な関係を築いています。信繁が自分に好意を寄せていることを理解した上で、いつも笑顔で優しい言葉を掛けるあたり、女性らしい気配りとしたたかな面も併せ持っています。

とはいえ、ただの地侍の娘ですから史料などは当然残っておらず、設定の多くの部分は創作といえるでしょう。

ネットでは女性を中心に「腹黒い！」という評価が多いようです。
身分の違いを理解しながらも、かわいい女性に徹して信繁に近付き、成り上がるための策を講じる…女性の視聴者はこのようなキャラクターを敏感に察知して見抜きますね。

このような梅と信繁の関係性は、真田家と諸大名の立場を暗喩しているのかな、と筆者は感じました。

信繁の幼馴染み きり（長澤まさみ）

真田家重臣である高梨内記の娘。小さい頃から信繁と親交を持ち、ハッキリとモノを言うサバサバとした女性として描かれていますが、信繁への想いを口にすることはありません。

高梨内記の娘は、後に側室として信繁に嫁ぐことになりますが、彼女に関する文献・詳細はほとんど残っていません。信繁の側室ときりが同一人物という確証もありません。

きりは『戦国のヤンキー娘』と呼ばれるほど武勇に優れ、武将並みに活躍したという説もあります。『きり』という名前から、霧隠才蔵（きりがくれ さいぞう）のモデルになったのでは？という説も想像に難くはありません。

高梨内記は大坂城入城の際にも信繁に同行し、大坂夏の陣で信繁と共に討ち死しました。霧隠才蔵のモデルはきりなのか、高梨内記なのか、あるいは全くの架空の人物なのか、筆者にはわかりません。

人間関係の描写を重視する三谷幸喜さんが脚本を書く中で、信繁の幼少時代から壮絶な最期を迎えるクライマックスまで親密な関係を描くことができる高梨内記の娘にスポットライトを当てて創作したキャラクターといえるでしょう。『大河ドラマ真田丸』の中で今後どのような人物として描かれるのか注目しましょう。

ネットの反応

#真田丸　でのきりがマジで好かんというつぶやきが多い。確かに、今のきりはイラつく。でも仕方がない。だって、彼女はお嬢様だもの。何も知らない、箱入り娘だ。だからこそ、信繁の妻となったときにどうなるのかがすごく楽しみ。でも今のきりにもいいところがある。それは梅を差別しないいい娘

— 小杉K (@KKOSugi) 2016年3月13日

もし、きりちゃんがウザキャラではなく癒しキャラだったら、のっけから梅ちゃんとの二股恋愛話を想定せねばならず、このドラマのテーマがボヤけてしまったと思う。
だから、当分の間きりちゃんはウザキャラのままがいい。
#真田丸

— プール坊主 (@pool_boze) 2016年3月7日

梅は源次郎と身分差があるから、梅が愛する源次郎の傍に居続ける為には、彼から、妻にするとか結婚しようとかそういう言葉を引き出すことが必須。
だから、普通にしてれば源次郎の側室になれるきりとはとれる戦略が違うわけで、比べてどうこう言っても仕方ない部分はある。　#真田丸

— フラワードクトリン (@flowerdoctrine) 2016年3月13日

梅に地位は無い。となると玉の輿に乗るにはお手付きになるのが一番手っ取り早い。
きりの性格的に優しく慰める事が出来ないの知ってて、自分が慰め、優しくし、時に意見し、信繁の中に自分の存在を作って、かつ信繁から手を出させ(自分の非なく)出来婚する、というかなりの策士よな。
#真田丸

— ミツ (@mitu0320) 2016年3月14日

梅ちゃんを「コワイ女」っていう指摘には、地侍の娘に過ぎない梅ちゃんには、きりちゃんや源二郎との間に厳然とした身分の壁があるってことが見過ごされてると思うねん。既成事実作った上になおかつ源二郎の好意が繋ぎとめられなかったら、日陰の身で終わって当然なんだから。#真田丸

— すいか (@suika1015) 2016年3月13日

そう考えると、きりちゃんが梅ちゃんに対して「身分の差」をちらつかせてない（あんたなんか身分が違うとか言わない）っていうのは、むしろ好意的に見られていいのかもしれない。自分が見落としてるだけかもだけど。#真田丸

— すいか (@suika1015) 2016年3月13日

「妙手」というのは、立場上待つことしかできない歯痒さを隠しながらきりの自慢話を受け流しつつ源次郎からのプロポーズをずっと待っていた、お梅ちゃんのややこ大作戦のことですか #真田丸

— 特選ハラミ (@yakitori1517) 2016年3月13日

黒木華さんの演じる「梅」
女子的には
「こいつが一番腹黒」
と思うのですが。

…男性には分からないんだろうなぁ〜
と面白い。

煩い「きり」はただのツンデレだから、
分かりやすい分、
男性受けは悪いよね〜。
かわいそうだけど、そんなものだ。
#真田丸

— shizue dct-mgo (@shizumegu1234) 2016年3月13日

きりと梅。馬鹿正直と計算ができる娘という対比の他に、ある程度の力がある大名(武士の娘)と領地を守るのに必死だがあわよくばのし上がりたい豪族(平民の娘)になぞらえた構図なのかもしれない。梅は個人レベルの真田たちのようなものかもね、と思ったり。 #真田丸

— 茶柱たつこ (@tatsuchaba) 2016年3月7日

梅ちゃん、きりちゃんには源次郎とのこと聞かれたときに「身分が違うから…」って控えめなこと言ってるけど、「その言葉をお待ちしておりました！」って言ったってことは、全然そんなこと思ってなかったってことね…したたか…#真田丸

— 結愛 (@maimai030910) 2016年3月13日

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