大河ドラマ「おんな城主 直虎」で、頭脳明晰ながらも不遇の役回りの鶴丸こと小野政次。
ドラマ序盤では、父に不信感を持つ鶴丸役の子役の演技が注目されました。
元服後の大人役を演じるのは、高橋一生さん。
そんな高橋一生さんのプロフィールや経歴を振り返るとともに、高橋一生さんが語った小野政次の役作り秘話をご紹介します。
小野政次(鶴丸)とは
井伊家筆頭家老・小野政直の嫡男。
幼名は「鶴丸」。
今川寄りの家老として家中で孤立する父の姿に葛藤を抱えながら育つ。
頭脳明晰で、父の没後は筆頭家老職を継ぎ、井伊家の内政・外交両面で手腕を発揮する。
逃亡生活を送っていた亀之丞(井伊直親)が帰還し、井伊家の中核を担うようになると、その政を補佐する。
ところが直親が今川家の謀略にはまり、政次はかつての父と同じ立場に追い込まれることになる。
高橋一生のプロフィール
氏名 :高橋一生(たかはし いっせい)
生年月日 :1980年12月9日(36歳)
出身地 :東京都
身長 :175cm
所属事務所:舞プロモーション
1990年 映画「ほしをつぐもの」で映画初出演。
近年の主な出演作は、
ドラマ「民王」「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」
映画「シン・ゴジラ」「3月のライオン」。
NHKでは、大河ドラマ「新選組!」「風林火山」「軍師官兵衛」に出演。
高橋一生が語る小野政次の役作り
小野政次は、井伊家で異端扱いされている父・小野政直に反発心を抱き、父のようになるまいと思いながら育ちます。
しかし、小野家に対する家中の不信感は拭えず、「お前は必ず同じ道をたどる」という父の言葉を自覚し始めます。
ただ、父のように政の矢面に立って悪役を引き受けないと、守るべきものを守れないと考えていたことでしょう。
演じている高橋一生さんも、このように語っています。
守るべきものの根底には、幼なじみのおとわ(井伊直虎)への想いがあったと思います。
ただそれは「恋」などという単純なものではない、もっと深い想い。政次にとって井伊家への忠誠よりも大事なことで、枷にも糧にもなったと想像しています。
井伊家の筆頭家老を引き継ぎ、井伊家と今川家との間で板挟みになる中で、政次は表と裏の顔を使い分けて立ち回ります。
そんな役を演じて感じたことは、
おとわさえも欺くので、「ハムレット」の劇中劇を演じている気分。
政次としては、おとわの性格を把握したうえで、理詰めで事を進めようとします。
ところが、おとわが予想外の行動をとることもあるそうで、2人の関係を次のように語っています。
一般的には「男は論理的で、女は感情的」などといいますが、小野政次にとっては弱みとして、おとわにとっては強みとして、その説が当てはまる気がするんです。
周囲に本音を見せることなく孤独な戦いを続けた小野政次。
そこには、いつか分かってもらえばいいという思いもあったかもしれませんね。
そんな小野政次の役作りの見どころを、このように語っています。
政次は何を見据え、何を守ろうとしたのか。
見た方が「こうだったのでは?いやその逆なのか?」
と色々な解釈ができるような、余白のある芝居をしたいと思っています。