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大河ドラマ 真田丸 第13話『決戦』あらすじとネタバレ

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4月3日放送の真田丸 第13話『決戦』の詳細なあらすじです。

ネタバレ注意!

あらすじ

徳川軍は総大将に鳥居元忠を据え、大久保忠世と平岩親吉の三将で指揮をとっている。小県を流れる神川まで進軍し、上田城の対岸に布陣した。少勢の真田を軽んじ、まずは降伏を促す書状を送った。
「沼田城さえ渡せば、兵を引くそうだ」
昌幸が書状を読み、興味なさげに内記に放った。

戦支度

城下では、作兵衛が農兵たちを指揮し、町の大通りに乱杭を打ち込んでいた。作戦上、城の北に抜ける路地は、隙間なく杭を打ち込んで厳重な柵にし、通行止めにしてある。梅も手伝い、すえに授乳する時間が来ると、慌ただしく上田城に走っていった。

本丸の一室に、とり、薫、こう、きりが集まっていて、開戦前の緊張が漂う中でも、すえはおとなしくきりに抱かれている。そこに、梅が駆け込んできた。お乳なら誰かに頼めるだろうときりは思うが、梅は首を横に振った。
「自分のお乳で育てたいの」
梅の気持ちを誰よりも理解したのは、薫だった。すえをいとしげに見て、梅にほほえんだ。
「よい子を産んでくれました。早く源次郎に見せてやりたいこと」
身分へのこだわりは、薫からなくなっていた。

軍議

広間では、昌幸を中心に、信幸、昌相、内記、頼綱などが集まって軍議を開いていた。昌幸が練った戦略では、徳川の隊列を細長く伸ばすことができれば、少ない兵でも多勢を切り崩せる。
「だが、コマが一つ足りぬのだ。……これでは勝てぬ」
昌幸が考えあぐねていると、信繁の声がした。
「帰ってまいりました!」
喉から手が出るほど欲しかった信繁というコマがそろい、これで勝ったも同然だ。作兵衛も加わり、軍議が活気づくと、昌幸は地図を広げて信幸、信繁、昌相などに役割を割り当てていった。また、北条はこの機に乗じて必ず沼田の奪回に動く。そこで、頼綱には沼田城の守備を頼んだ。

軍議を終えると、信繁は薫たちがいる一室に行き、初めてわが娘・すえと対面した。恐る恐る抱きながら、目で梅の姿を捜したがいない。

運命の地

梅は、上田城の北の山中にある廃寺にいた。作兵衛が率いるのは堀田村の農民たちで、この廃寺を隠れ家として戦に臨もうとしている。農民たちの武器は槍や石つぶてで、梅がそれぞれの役割を確認していると、城から作兵衛が戻ってきた。
「若様、帰ってきてるぞ」
「まことですか!」
梅が頬を染め、城に向かって駆けだした。

それから少しして、信繁が廃寺にやって来た。
「すれ違いかあ」

残念だが、せっかくなので、城下に打った杭の様子を確かめておこうと、信幸、作兵衛と連れ立って大通りへと向かった。乱杭は図面どおりに打ち込まれているが、隙間だらけで大手門まで見通せる。この戦は誰がどう考えても真田には分が悪いが、昌幸は不利な形勢から勝機を見いだしたはずだ。さしずめこの乱杭は、昌幸が編み出した奇策だろう。
「敵は、一気に押しつぶそうとしてくるはずです。しかし、そこに隙が生まれる。大軍ならではの、隙が」
信繁が頼もしそうに杭をたたき、信幸は傍らの作兵衛に語りかけた。
「……あいつには、見えているのだ。戦の決着が」

そろそろ日が暮れようとしている。徳川が攻めてくるのは翌朝だろう。昌幸の戦略により、信幸は別動隊を率い、上田城の東に隣接する戸石城に入って開戦を待つことになっている。信幸と信繁は、お互いの無事と健闘を約束して別れた。

信繁が本丸に行くと、梅は一度顔を出したものの廃寺に戻り、またもすれ違いになった。
「これ、お梅ちゃんから。お守りだって」
きりが、預かっていた小袋を手渡した。信繁が袋の中身を出すと、小銭が六枚出てくる。六文銭だ。信繁がうれしげに六文銭を握りしめ、きりに真田家の家紋について説明した。
「真田の家紋には2つあるんだ。雁金と六文銭。六文というのは、三途の川の渡し賃。悔いのないように、心おきなく戦えということだ」

開戦

同年閏8月2日払暁。白々と空が明るくなってきた。昌幸は上田城本丸の櫓に立ち、対岸の徳川の陣を眺めて「……始めるか」とひと言告げた。

信繁は前夜から神川の河原のやぶの中にいて、徳川陣の動きから目を離さずにいた。この戦は信繁の働きが勝敗のカギを握っていて、夜が明け次第、対岸の徳川勢を挑発する段取りとなっている。

佐助が走ってきた。開戦の合図だ。

信繁は六文銭を描いた真田の旗を掲げ、三十郎や兵士たちとともに、対岸の徳川勢に向けて朗々と「高砂」を歌い出した。
徳川の本陣では、侮っていた真田にはやしたてられて、鳥居らが怒り心頭に発していた。
「ふざけたヤツらめ、全軍、押し出せ!」
徳川勢は一団となり、川を渡って進軍を始めた。

信繁と三十郎たちは、適度に攻撃しては、徳川勢の反撃をかわして退却するという行動を繰り返し、まんまと徳川勢を城下までおびき寄せた。これが罠だと見破られないことが肝要だった。
(難しい役目だが、お前ならできる)
昌幸の期待に、信繁は見事に応えたのだ。

信繁たちが、徳川の大軍を誘い込むように城下町に駆け込んだ。入り口には千鳥掛けの柵が設置されている。徳川勢が柵を越え、乱杭が打ち込まれた大通りへと一気に攻め込もうとしたとき、路地や民家などに隠れていた作兵衛ら堀田村の農民たちが、杭の隙間から槍で突き、石つぶてを投げて、徳川の隊列を側面から攻撃した。

徳川勢は杭が邪魔で身動きがとりにくい。足並みを乱して行軍を続け、狭められた道のせいで五列縦隊が三列縦隊になり、大手門の前にたどり着いたときには二列縦隊になっていた。

大手門の前では、先回りした信繁たちが手ぐすね引いて待ち構えている。ついに、真田と徳川が激突した。信繁の手勢は少ないが、昌幸のねらいどおり細長くなった徳川勢と互角の戦いを繰り広げている。

「開門!」と信繁が叫び、ゆっくりと大手門が開かれた。信繁が手勢を率いて逃げ込んだ二の丸は、建物が鉤型に並び、敵の目を惑わす迷路のような造りになっている。信繁たちを追いかけ、徳川勢が二の丸になだれ込むと、蔵や厩から鉄砲の弾や矢が飛んできて混乱状態になった。

このとき、梅は二の丸から本丸に入る脇門にいた。戦の準備と授乳に駆け回るうち、戦が始まって本丸に戻れなくなってしまったのだ。敵味方の喧騒が近づき、信繁が徳川勢を誘導してくる。
「お梅!」
「源次郎様!」
二人の目が合い、梅が危ないと、信繁が助けに走ろうとした。そのとき、佐助が脇門から出てきて、梅を本丸に引き入れた。

徳川勢は、隊列を乱しながらもまだ勢いがある。信繁たちが本丸の門へと追い詰められたかに見えた直後、門が開いて、騎馬の昌幸が真田の本隊を率いて現れた。真田勢一丸となっての一斉攻撃を受け、徳川勢は総崩れとなって撤退を余儀なくされた。

戸石城から出陣した信幸は手はずどおり大通りで待ち、退却してきた徳川勢に猛攻撃を加えた。昌相と佐助は神川の上流で待機し、敗走してきた徳川勢が川を渡り始めると、流れを止めていた堰を切った。鉄砲水によって多くの兵が流され、残った兵は退路を断たれて次々と真田に討ち取られた。

大勝利を祝し、真田の兵が勝ちどきを上げた。

本丸の櫓では、昌幸、昌相、内記が、対岸で陣払いを始めている徳川勢を眺めている。
「長い戦いになるかもしれんな」
昌幸は、これで家康が引き下がるとは思えない。

悲劇

信繁は城下を見回り、北側の路地の柵が壊されているのを見て不吉な予感がした。急ぎ路地の先にある廃寺に向かうと、徳川の兵ばかりか、堀田村の人たちの遺体が多数散らばっている。作兵衛も傷だらけで、信繁を見てつぶやいた。
「お梅がここにいなかったのは不幸中の幸い」
梅が本丸に入ったのを、信繁は目で確かめている。不意に、赤ん坊の泣き声がした。信繁が振り返ると、きりがすえを抱いて立っている。戦の間、きりと梅は一緒に櫓にいたが、北側の柵が壊されるのを見て、梅は廃寺に戻ったという。
「お梅ちゃん、皆が心配だって」
信繁はとてつもない不安に襲われ、梅の名を呼びながら作兵衛とともに周囲を捜した。廃寺の裏手に回ると、梅が槍を握ったままこと切れている。その横で徳川の兵が死んでいた。信繁が梅の亡骸を抱きしめ、作兵衛が号泣すると、すえが何かを感じて泣き出した。
「お梅ちゃん、私が育てます……、この子は私が」
すえを抱きしめ、きりは亡き梅に誓った。

この戦における徳川勢の死者は1300人余り、真田側の死者は50人に満たなかったという。

(続き:第14話

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