大河ドラマ 真田丸 第16話『表裏』あらすじ

信繁が馬廻衆の詰め所にいると、三成が来て、一緒に来るように促した。
「そうそう、これを返しておく。上杉のことはまだ内密じゃ」
三成が懐から手紙を出した。昌幸に急を知らせる信繁の手紙が、三成の手元に留め置かれていた。
「殿下は、徳川に貸しを作っておきたいのだ。真田をそれに使っただけのこと。徳川が本気で真田を攻めようとすれば、殿下がそれを止める。これからの世は、大名は殿下の許しなく戦を仕掛けてはならなくなる。もはや、戦で事を決する世は終わった」
秀吉が天下を取り、戦国の世の仕組みは大きく変わろうとしていた。

家康が本腰を入れて真田攻めに動きだした。
駿府に大軍勢を集めているとの情報が上田にもたらされると、昌幸はじっと考え込んだ。すぐに攻めてこないのは、家康が秀吉の許しを得ようと伺いを立てているからではないか。しかも上野の沼田では、北条とのにらみ合いが続いている。
「われわれは北条と徳川、そして羽柴まで敵に回したということですか」
信幸が青くなった。さらに盟約を結んでいる上杉は、秀吉には逆らえずに援軍を断ってきた。真田は、秀吉と結ぶ時機を逸してしまったのかもしれない。

大坂の秀吉のもとに、家康から真田攻めの許しを求める書状が届いた。秀吉はいまひとつ家康の真意が計れず、信繁の見立てを聞いた。
「やつは本気でわしに服従を誓ったのか。それともこれは、何かの罠か」
「本心ではないと思います。殿下に許しを請えば、そうなれば、殿下が真田側につくことはありません。すべては、真田に勝つための算段」
信繁が身を乗り出して語ると、秀吉は一理あると認め、傍らにいる秀長も同調した。
「家康に一杯食わされるところであったわい」
秀吉が徳川の策に乗らなかったことに、信繁は安堵した。

信繁が馬廻衆の詰め所に戻っていると、且元がやって来た。
「殿下は、家康の真田討伐をお認めになられたよ」
徳川が全軍をもって攻めかかれば、真田は滅びてしまうだろう。信繁は愕然とした。

(続き:第17話

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