大河ドラマ 真田丸 第13話『決戦』あらすじとネタバレ

徳川勢は杭が邪魔で身動きがとりにくい。足並みを乱して行軍を続け、狭められた道のせいで五列縦隊が三列縦隊になり、大手門の前にたどり着いたときには二列縦隊になっていた。

大手門の前では、先回りした信繁たちが手ぐすね引いて待ち構えている。ついに、真田と徳川が激突した。信繁の手勢は少ないが、昌幸のねらいどおり細長くなった徳川勢と互角の戦いを繰り広げている。

「開門!」と信繁が叫び、ゆっくりと大手門が開かれた。信繁が手勢を率いて逃げ込んだ二の丸は、建物が鉤型に並び、敵の目を惑わす迷路のような造りになっている。信繁たちを追いかけ、徳川勢が二の丸になだれ込むと、蔵や厩から鉄砲の弾や矢が飛んできて混乱状態になった。

このとき、梅は二の丸から本丸に入る脇門にいた。戦の準備と授乳に駆け回るうち、戦が始まって本丸に戻れなくなってしまったのだ。敵味方の喧騒が近づき、信繁が徳川勢を誘導してくる。
「お梅!」
「源次郎様!」
二人の目が合い、梅が危ないと、信繁が助けに走ろうとした。そのとき、佐助が脇門から出てきて、梅を本丸に引き入れた。

徳川勢は、隊列を乱しながらもまだ勢いがある。信繁たちが本丸の門へと追い詰められたかに見えた直後、門が開いて、騎馬の昌幸が真田の本隊を率いて現れた。真田勢一丸となっての一斉攻撃を受け、徳川勢は総崩れとなって撤退を余儀なくされた。

戸石城から出陣した信幸は手はずどおり大通りで待ち、退却してきた徳川勢に猛攻撃を加えた。昌相と佐助は神川の上流で待機し、敗走してきた徳川勢が川を渡り始めると、流れを止めていた堰を切った。鉄砲水によって多くの兵が流され、残った兵は退路を断たれて次々と真田に討ち取られた。

大勝利を祝し、真田の兵が勝ちどきを上げた。

本丸の櫓では、昌幸、昌相、内記が、対岸で陣払いを始めている徳川勢を眺めている。
「長い戦いになるかもしれんな」
昌幸は、これで家康が引き下がるとは思えない。

悲劇

信繁は城下を見回り、北側の路地の柵が壊されているのを見て不吉な予感がした。急ぎ路地の先にある廃寺に向かうと、徳川の兵ばかりか、堀田村の人たちの遺体が多数散らばっている。作兵衛も傷だらけで、信繁を見てつぶやいた。
「お梅がここにいなかったのは不幸中の幸い」
梅が本丸に入ったのを、信繁は目で確かめている。不意に、赤ん坊の泣き声がした。信繁が振り返ると、きりがすえを抱いて立っている。戦の間、きりと梅は一緒に櫓にいたが、北側の柵が壊されるのを見て、梅は廃寺に戻ったという。
「お梅ちゃん、皆が心配だって」
信繁はとてつもない不安に襲われ、梅の名を呼びながら作兵衛とともに周囲を捜した。廃寺の裏手に回ると、梅が槍を握ったままこと切れている。その横で徳川の兵が死んでいた。信繁が梅の亡骸を抱きしめ、作兵衛が号泣すると、すえが何かを感じて泣き出した。
「お梅ちゃん、私が育てます……、この子は私が」
すえを抱きしめ、きりは亡き梅に誓った。

この戦における徳川勢の死者は1300人余り、真田側の死者は50人に満たなかったという。

(続き:第14話

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